初心者が英語を喋れるようになるまでに要する時間は、およそ3,000時間と言われています。
やや実感の湧かない時間数になるため、3,000時間が多いのか少ないのかイメージができない方がいるかもしれません。イメージの一つの目安は、私たち日本人が学校で習っている英語の時間数。高校を卒業するまでに、日本人は約1,000時間の英語の学習を行っていると言われています。
よく「日本の学校では英語をたくさん勉強するのに、まったく英語を喋れるようにならない」と自虐的に語る声も聞かれますが、そもそも英語を喋れるようになるまでの1/3程度しか勉強していないので、高卒直後に英語を喋れないことは無理もありません。
ただし、この3,000時間という時間はあくまでも英会話の「上級者」に達するために必要な時間数。「中級者」レベルであれば、2,000時間ほどの勉強で達することも可能です。もとより、勉強の仕方を工夫すれば、より少ない時間で英会話を習得することもできます。
自分のレベルや課題を把握し、自分に合った勉強から始めることが必要です。「英会話はネイティブから習うのが一番」という気持ちだけが先行し、英単語や英文法の知識もままならない状態でネイティブからレッスンを受けても、あまり効果的ではありません。
今の自分に何が必要なのかをよく自覚し、必要なところから勉強をスタートさせることが大前提です。
たくさんの知識を頭にインプットし、インプットした知識を外国人に向けてアウトプットするなどして積極的に使います。英会話を習得する際の王道ですが、この繰り返しを行っているうちに、徐々に英会話力は上達していくでしょう。
英語の知識が豊富にもかかわらず英会話が苦手な人は、アウトプットが足り回ことが原因です。逆に、たとえばアメリカに1年以上も滞在しているにもかかわらず英会話が苦手な人は、インプットの不足が原因です。英会話を上達させるためには、インプットとアウトプットを両方とも大量にこなすことが大切です。
英会話スクールには、グループレッスンとマンツーマンレッスンがあります。また、主にマンツーマンレッスンとなりますが、オンラインを通じた受講方法もあります。 グループレッスン、マンツーマンレッスン、オンラインレッスンには、それぞれ異なるメリット・デメリットがあるため、まずは各受講方法の特徴を把握することが大事。その上で、自分にもっとも合った学習方法を選択するようにします。 たとえば、完全なる英語初心者で、他の受講生にまったく付いていく自信がない方は、オーダーメイドでカリキュラムが作られるマンツーマンレッスンを選べば効果的でしょう。
仮に「1日60分」という学習時間を目標に設定したとしても、毎日多忙な仕事をこなす中で1日60分のまとまった学習時間を確保することは、決して容易ではありません。 ただし、隙間時間にコツコツと勉強を進めれば、結果として1日60分の学習時間を確保することは、決して難しくありません。 英語はコミュニケーションツールなので、数学や歴史などのような机に向かう勉強は必要なし。通勤途中や昼休みなどの隙間時間を活用し、毎日少しずつ学習量を蓄積していきましょう。
意外に大変な作業であっても、毎日の中に習慣化されると、さほど大変に感じなくなってくるものです。この特性を利用し、英語の学習を習慣化させることをおすすめします。 たとえば「通勤途中の15分を英単語の暗記に充てる」「1時間の昼休みのうち、最後の15分でリスニングをする」「寝る前の15分をスピーキングの時間にする」などです。はじめのほうは大変に感じるかもしれませんが、徐々に習慣化して楽に感じられるようになるでしょう。
初心者が英語を流暢に喋れるようになるためには、約3,000時間の学習時間が必要です。ただし、勉強のやり方次第では、その時間を短縮することも可能です。 また、英会話の習得には、毎日少ない時間でも良いのでコツコツと勉強を継続することも必要。無理をする必要はありません。肩の力を抜き、毎日少しずつ英語力が蓄積されていくイメージを持ちながら、気軽に英語の勉強を続けてみてください。